후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
伸子はつい素子に質問しかけた。
「訳せると思ったからひきうけて来たんだろう」
素子はそう云って、伸子のあいてにならなかった。
「ひとりで探したらいいじゃないか」
モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へのこるかもしれない伸子。そういう提案をされている伸子。しかし、自分はちがう。日本へ帰る。素子は二人の生活の方向がちがった、ということを、現在共同につかっている部屋の床の歩く領分のけじめにまで示そうとするようだった。素子は、木曜日以来、伸子のデスクに近づかなくなった。二人共同の衣裳箪笥が、その部屋では伸子の寝台のおかれている壁のわきに立っている。素子は、その衣裳箪笥に用があるとき、自然に歩いて伸子の寝台に近より、その上にとり出した衣類を一時おくこともしなくなった。そういう変化のすべては意識的であり伸子に苦しかった。
素子も苦しいのだった。二人がいっしょに暮さなくなるそのことも、たえやすいことではないけれども、こんどのことで素子を最もさいなむのは、傷けられた自尊心とでもいうべきものだった。木曜日に、素子は、二人はいっしょにモスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)へ来たんだぜ、と云った。