일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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どうひょう

道標

宮本 百合子

宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면

아오조라 문고

死んでしまったものにもう死はない。死が生きられているものであるということ、生の価値にかえられて生きつづけられるものだということ。死にようということが、つまりはその人の生きようでしかない。死さえもそのうちにつつむ生の事実は何と豊富であり、厳粛だろう。その生のうちに、社会が存在し、階級が存在する。伸子は、生の厳粛さとして、もし神を信じるものなら、人間のよりよい人生への奮闘を肯定しないではいられないはずだと思うのだった。事実はそうでない。イタリーの法王は、現代の十字軍として反ソ十字軍をよびかけている。そして、キリストの甦りという、彼らにとって基本的な奇跡が、マグダラのマリアというイエスを熱愛した一人の女のはげしい生の欲望を通じてでなければ伝説として生れることさえできなかったのだという、そのきびしい生の肯定を、人さし指に指環をはめた自分たちの手でけがしている。

「さ! ぶこ! 下へ行ってコーヒーでものんで来よう。こんなにしていちゃ、しかたがない」

素子は、伸子の両手をひっぱって、寝台からひきおこした。伸子は、すなおにされるままになった。

「着かえて来るから、その間に顔でもあらっておきなさい。