일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

どうひょう

道標

宮本 百合子

宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면

아오조라 문고

或る日のおそい午後、伸子たち三人は、所書きをたどってその一つの横丁の、ひどく高い茶色の石壁のわきにある袋小路を入って行った。貸す室というのは、袋小路のなかの、ひどく燻ぶった煉瓦の二階建の家の地階にあった。階段わきの廊下に面しているドアをあけると、その建物の薄ぐらさと湿気とをひとところにあつめたような一室があった。どういうわけか、その室の二重窓ガラスの二枚が白ペンキで塗りつぶされていた。それは暗くしめっぽいその室に不具者のような印象を与えた。ガラスから外の見える部分には、ほんのすこしの間隔をおいて一本の楡の大木の幹と、すぐそのうしろの茶色の石壁が見えた。どこからも直射光線のさし込まないその室に佇んで、茶毛糸の肩かけで両方の腕をくるみこんでいる蒼白い女が、飢えたように輝く眼差しを伸子たちの上に据えながら、

「おのぞみなら、食事もおひきうけします」

と熱心に云った。

「料理にはいくらか心得がありますし……ここの市場はものが割合やすくて、種類もたっぷりあるんです……」

きれぎれな言葉で外套のどこかをひっぱるような貸し主の女のものの云いかたには、ほんとに部屋代を必要としている人間の訴えがこもっていた。