후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)のメーデイの行進の轟きの上に、象徴的に大きくされた赤インクのかぎを見たのが、日本の女であり、娘である伸子ばかりであったように。しかも、それは、伸子を愛していると自分でかたく信じている父の手によってひかれている赤インクのかぎを。――
前後して、保から久しぶりにたよりが来た。またハガキだった。温室は好調でメロンが育ちつつあるということや、僕もそろそろ大学の入学準備で、科の選定をしなければならない。姉さんはどう思いますか、僕は大体哲学か倫理にしようと考えて居ます。と例の保の、軽いペンのつかいかたの几帳面な細字でかかれていた。
その頃から、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)では目に見えて夕方の時間がのびた。午後九時になっても、うすら明りのなかにフラム・フリスタ・スパシーチェリヤの金の円屋根が艷の消えた金色で大きく浮び、街々の古い建物にぬられている桃色や灰色が単調な、反射光線のない薄明りの中で街路樹の葉の濃い緑とともにパステル絵のように見えた。物音も不思議に柔らかく遠くひびくようになった。
夜のなくなりはじめた広い空に向って、あいている二つの窓にカーテンのない伸子たちの部屋では、いつの間にやら二時三時になった。