후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
石じき道の上へ四つの蹄が順ぐり落ちる音がききわけられるほどゆっくり、アストージェンカに向って進んで来る。やや暫くかかって、モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)の一台の辻馬車があらわれた。それは、人も馬も眠りながら、白夜の通りを歩いてゆく馬車だった。黒い馬が、頸を垂れて挽いてゆく辻馬車の高い御者台の上で、毛皮ふちの緑色の円型帽をかぶった御者は、すっかりゆるめた手綱をもったまま両手をさしかわしに外套の袖口に入れて、こくりこくり揺られている。座席に一人の酔っぱらいが半分横倒しにのっていた。薄い外套の下に白ルバーシカの胸をはだけ、ギターをかかえている。馬車は、伸子たちの目の前へあらわれたときののろさで、アストージェンカの角へ見えなくなって行った。馬車が見えなくなったあといつまでも、蹄の音が単調なうす明りの中に建ち並んでいる通りの建物に反響して、伸子たちのところまできこえた。
伸子は、翌日、保へあて、手紙をかいた。伸子には、倫理学が独立した専門の学問として考えられないこと。哲学そのものが、今日の世界では進歩して来ている。彼は、どういう方向で哲学をやって行こうとしているのか知らしてほしい、そういう意味を書いた。