후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
――そこには憎悪がある。
伸子は、ボリスと二人の看護婦におさえつけられて、ゴム管をのみこまされた。そのゴム管のさきに、穴のある大豆ぐらいの金の玉がついていた。伸子の口から垂れた細いゴム管の先は、ベッドの横の床におかれたジョッキのようなガラスのメートル・グラスの中に垂れている。そのゴム管はゾンデとよばれた。三時間、ゴム管を口からたらしていても、床の上におかれたジョッキには一滴の胆汁もしたたりおちなかった。
伸子ののむ粉薬は白くてベラ・ドンナという名だった。紙袋の上に紫インクでそうかいてある。ベラ・ドンナ。それは美人ということだった。
四五日たつうちに、伸子の体じゅうの痛みがおちついて来た。まず背中がらくになった。それから、鈍痛が右の脇腹だけに範囲をちぢめた。仰向いたまま少し身動きができるようになった。少くとも腕と首だけは苦しさなしにうごかせるようになってきた。そして、伸子に普通の声がもどり、生活に一日の脈絡がよみがえりはじめた。
モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)大学附属のその内科病室は、厳冬の郊外の雪のなかに建っていて、風のない冬の雪明りが、病室にも廊下にも、やがて伸子が治療のためゆっくり熱い湯につかっているようになった浴室のなかにも溢れていた。