후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
「ね?」
「ほんとだ。真白だ」
素子は自分のパンもさいてみて、
「パンが白いっておどろくんだから、われわれも結構田舎ものになったもんさね」
と苦笑した。モスク※(濁点付き片仮名ワ、1-7-82)では、黒パンと茶っぽい粉でやいたコッペのような形のパンしかなかった。それに馴れてしまっていた伸子は、いま皿の上で何心なく割いたフランス・パンの柔かい白さに目から先におどろいた気持がしたのだった。でも、伸子には、雪白なパンの色が白ければ白いほど、それは何だかあたりのうすよごれた雰囲気と調和せず、ウイ・マダームとかウイ・メダーメとしか云わない瘠せこけた爺さんの給仕の依估地さと似合わないものに感じられるのだった。
食事がすんで、ロビーへ出て来ながら、素子が、ひやかし半分伸子に云った。
「ぶこちゃんにもなかなかいいところがある。ヨーロッパへ出てきての第一声が、あら、白いパン! てのは天衣無縫だ」
「だって、ほんとにそうじゃない?」
「だからさ、天衣無縫なのさ」
それにしても、ワルシャワの人々の、ロシアに対する無言の反撥は、何と根ぶかいだろう。帝政時代には、ポーランド語で教育をうけることさえ禁じられていた人々が、古いロシアへ恨みをもっているというのなら、伸子にものみこめた。