후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
川辺みさ子がまだ療養生活をしていたころのあるときのことだった。近所にすんでいる伸子のところへ迎えの使いが来た。川辺みさ子は、文学の仕事をはじめた伸子に、音楽と関係のある作品を教えてくれというのだった。伸子は、立派な文学作品で音楽に関係のないというものがあるだろうかと思った。そのどちらもが、人生にかかわっているとき。――伸子は「ジャン・クリストフ」と「クロイチェル・ソナータ」をあげた。それから「ジャン・クリストフ」の作者ロマン・ローランによる「ベートーヴェン」とを。その日、川辺みさ子は、何が動機だったのか日本の音楽家の思想の貧しさをしきりに伸子に話した。
更に月日がすぎて再び川辺みさ子がピアノの前に立ち、弟子たちの練習に立ち合うようになったとき、伸子は心ひそかにおそれていたことを噂としてきくようになった。川辺みさ子は、あの怪我から少し誇大妄想のようになったというのだった。伸子は子供のころからのおなじみなのだから、何とか注意してあげたら、と云う人もあった。でも伸子に何と云えたろう。伸子は伸子として自分のぐるりとたたかうことで精一杯だった。
しばらくして、川辺みさ子のウィーン行きが発表された。