후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
伸子と素子とは十二時すこし過にホテルへかえって来た。今夜は祭日だからだろう。表戸はひろく開かれたままで、電燈が煌々と白い石の板目に輝いている。伸子と素子とは人っ気のないホールを通りぬけて、エレヴェーターのよこから階段をのぼりはじめた。あたりは明るくて人気ない夜更けの階段をのぼるとき、誰でもがするように何となし靴音をはばかって登って行った二人は、二階の廊下へ出た瞬間、思わず立ちどまった。電燈の明るい廊下に向ってかたく閉められているドアの前には、ドアごとに男の靴と女の靴とが一組ずつ出してあるのだが、それが、何者のしわざか、てんでんばらばら、ごちゃまぜにして、片ちんばにされているばかりでなかった。一つのドアの前で片ちんばに組み合わされた男の靴、女の靴が、いかにも踊っている形で向いあわされているかと思うと、そのさきのドアでは、靴のぬげたのをかまわず逃げる女を、男が追っかけてつかまえたとでもいうような形に男靴女靴がいりみだれている。その廊下で、いたずらをされていない靴は一組もなかった。あげくのはて、一つずつ物語を仕組んでゆくのが面倒くさくなったか。ええ、とばかりふらつく両手につかみあげた男靴女靴をあたりかまわず赤い絨毯の上へばらまいたらしく、女のよそゆきのエナメル靴、男靴が、そのやけっぱちな無茶苦茶ぶりに何とも