후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
和一郎と小枝は、予定どおりホテルにのこっていた。二人は二人で、おいおい気にいったところを見つけて移るわけだった。
床を白タイルで張ってあるこぢんまりした台所で、伸子は鍋や大杓子を洗っている。赤いセロファンのようなエプロンをつけたつや子が、伸子の洗った鍋は鍋のあったところに、大杓子はそれがかかっていた釘へかけて片づけを手伝っている。アパルトマンにうつってから、つや子は気がむくと手伝う場所ができ、自分としての部屋もできて、いくらかたのしそうだった。
明日から、通いの手つだいが来はじめるという夕方だった。
「つやちゃん、あなた、すこしは学校でならったフランス語をつかって見なくちゃ――あんまりだまり虫だわ。これからおかあさまと二人でいるとき、用ができれば、あなたが何とかしなければならないのよ……」
「――お姉さま、もうあんまり来ない?」
「来ることは来るけれどもさ」
鍋を洗っている伸子の眼のなかには、夕飯をしまったあとの両親たちが、自分たちだけでかもしだしているおだやかな雰囲気とはちがった、重く鋭い、何かを知ろうとして、心をよそにひかれている表情があった。
七月十四日からひきつづいておこったソヴェト同盟と中国との間の国境封鎖。