轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

「どの面さげて、これへ来たか。履歴、上申の書などを一眄するに、汝は元来、宋家代々の重恩をうけたる家柄の身でありながら、昨年、帝の御命にて、西湖石の運搬にあたった折には、途中、船を難破させたのみか、そのまま行方をくらまして、自首もせず、今日まで隠れおッた不届き者ではないか」

「あいや、事情は、上申書にも逐一したためた通りでござりまする。かつはまた、ご赦免の沙汰も聞えましたので、出府いたした次第、なにとぞご寛大をもちまして」

「ばか者、黙れっ。――赦免の令は、汝のために出したものではない。十名の制使中、あらましは任務を全うしているが、なお二、三西湖に戻って、罪を待つ者もあるゆえ、それへ赦免を申しつかわしたまでだ。汝のごときは、その場から逐電して今日にいたった不届き者、復職などは罷りならん。もってのほかな願い。とッとと退がりおろう」

楊志は暗憺となった。絶望に打ちのめされて、以来、怏々の悶えを独り抱きつづけた。

「……いまにして、林冲のことばも思い当ってくる。先祖からの家名、父母の形見といえるこの体、それらを汚すに忍びぬまま、王倫が引き止めるのも断って、なお夢を都につないで帰ってきたが……、ああ、やはり高が権を振うこの都府は、俺のような人間の住めるところではない」