轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

手にかいこんだ長鎗を、一振り横に振って、西の麓を穂先で指し、

「さあ、山を降りるまに、日が暮れよう。男と思う奴らは、おれにつづけ」

二百ぢかい手下が、銅鑼や太鼓を鳴らし、柵門で一度、わあっと気勢をあげた。そしてたちまち、一列の黒蛇となって麓の方へ沈んでいった。

「あぶねえもンだな。どうも近頃、陳達は少しあせり気味だぜ」

「三人の中では一番の年上だ。自分でも頭目ちゅうの頭目と任じているんで、ここンところの山寨のさびれを見ちゃあ、じっとしていられねえような気なんだろうよ」

「そうだとしたら、イヤなんとも、足も心も進まねえ相手だが、おれたち二人も、こうしちゃいられまいぜ」

朱武は元、定遠州の生れ、戦う場合は、よく両刀を使うが、得意はむしろ兵法と謀略にあるとは、彼自身がいうところだった。

また白花蛇楊春は、蒲州解良の人、大桿刀の達人だった。腰は細く、臂は長く、綽名のごとき妖蛇の感じのする白面青気の男である。

さきの陳達といいこの二者といい、いずれも元は江湖の処士や良民だった者だろう。しかし宋朝の治、徽宗帝の奢り、ようやくその紊れやら腐敗を世路の辻々にまでただらしてきたので、いずれも正業に生きる馬鹿らしさを思って、野性の自由をほしいままに、この少華山などへ緑林(盗賊)の巣を構えたものにちがいない。