轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
はて凡人ではないぐらいなことは、とく感づいておりましたよ。今さら驚きはいたしません。ただただあなた様の人物に傾倒してのお願いなのじゃ。どうぞおきき届けくだされい」
老父の乞いにつれて、そばにいた息子の史進も、いまはまったく自分の独りよがりな棒術の未熟さを覚ったものか、ともども、すがるような眼ざしで引きとめた。
「いや、それほどまでの仰せなれば」
と、ついに王進も、父子の懇請を容れて、その日の出立を見合せ、あらためて、師弟の約を、ここに結んだ。
「この上は不肖ですが、武芸十八般、知るかぎりの技は、ご子息にお授けいたそう。ご子息の名は、史進といわるるか」
「はい。背に九ツの龍の刺青をしているので、人は綽名して、九紋龍史進と私をよんでおります」
「棒術は誰からお習いかの」
「少年の頃、うちの食客(居候)に打虎将李忠という浪人者がおりました。面白半分な稽古が病みつきで、以後、村を通る旅の武芸者や浪人と見れば、片っぱしから当って試合してきましたが、ただの一度だって負けたことなどありゃしません。それが、どうも今日ばかりは」
「はははは、ちと勝手が違ったか。まあよいわさ、まだ十九か二十歳のお身で倖せ、初心に返れば、どうにでも撓め直しはきく」