轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

宋江は消極的になったが、文炳の奸怨を憎む一党の憤怒は熄まず、江州立退きの置土産に、また、世上への見せしめだとして、ついに黄家征伐がもくろまれた。

大小七隻の船に、梁山泊のかしら分二十九人、乾分百四、五十人が乗りわかれ、江を溯って無為軍の町へ忍んだのは翌晩だった。――すでにその日の昼、裁縫師の侯健と薛永は、先に黄文炳の屋敷内へ、口実をもうけて巧く入りこんでいる。

深夜。大きな夏の月の下。

町は炎になった。戦火のように。

四更にかけて町じゅう灰燼に帰したような大騒動だったが、全焼したのは、黄文炳のやしきだけで、つい斜向いの兄文※(「火+華」、第3水準1-87-62)の邸宅は、無事、そっくり残っている。

いや一時、文※(「火+華」、第3水準1-87-62)の住居の方へ、飛び火したかと見えたときは、町の者でもない家人でもない不思議な人数が、一方の襲撃をやめて、そこの消火に努めたりしていたのだから、町民たちは明け方にいたって、

「いったい、あの降ッて湧いたような人数は、どこから来てどこへ消えてしまったのか?」

と、怪しみ合ったが、誰ともなく、それこそ四日前に、江州府を修羅の巷とした山東の大賊梁山泊の一勢だとの噂が流れ、さてはと、みな身の毛をよだてたことだった。