轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しきぶこうじ
式部小路
泉 鏡花
「大阪毎日新聞」1906(明治39)年1月1日~1月27日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 74,847 字 · 149 页
でなけりゃ、明日ともいわないで火の玉がころげ込みますぜ。放火だ、放火だ、放火だ、」
と尻上りに畳みかけて、足を上下へばたばたと遣ったが、
「あ、」というとたちまち寂滅。
むっくり飛上ったかと半身を起して捻向く気勢。女房も、思案に落した煙管を杖。斉しく見遣った、台所の腰障子、いつの間にか細目に開いて、ぬうと赤黒い脛が一本。赤大名の城が落ちて、木曾殿打たれたまいぬ、と溝の中で鳴きそうな、どくどくの袷の褄、膝を払って蹴返した、太刀疵、鍵裂、弾疵、焼穴、霰のようにばらばらある、態も、振も、今の先刻。殊に小火を出した物語。その時の焼っ焦、まだ脱ぎ更えず、と見て取る胸に、背後に炎を負いながら、土間に突伏して腹を冷した酔んだくれの俤さえ歴々と影が透いて、女房は慄然とする。奴は絵に在る支那兵の、腰を抜いたと同一形で、肩のあたりで両手を開いて、一縮みになった仕事着の裾に曰くあり。戸外から愛吉が、足の※指の股へ挟んで、ぐッとそっちへ引くのであった。
腰をずるずるずるずると、台所の板に摺らして、女房の居る敷居の方へ後込しながら震え声で、
「串、串戯をするな、誰、誰だよ、御串戯もんですぜ。