轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しきぶこうじ

式部小路

泉 鏡花

「大阪毎日新聞」1906(明治39)年1月1日~1月27日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 74,847 字 · 149 页

青空文庫

四十二

「氷川で御覧なすった、お雛様のことなんでございますよ。」

四十二

「そう、この人なら話が分るの。はじめから私とお雛様のことを知っているから。ねえ、愛吉、」

と膳の横。愛吉に肩を並べて腰を浮かしていたのは、ついしばらくの仮の宿、二階に待つ人があるのであろう。

お夏はその時、格子の羽織を着ていたが、年も二ツ三ツ、肩のあたりに威が出来て、若い女主人のように見えた。

二階から降りる跫音を、一ツ聞いて愛の奴、慌てて膚を入れたのはいうまでもない。

「愛吉、」

「へい………」

「沢山おあがりよ。おいしいものがなくッて、気の毒だね、おお、その海鼠がおいしそうじゃないか。」

「ええ。一ツいかがでございます。へへへへへ。」

「そうね、御馳走になろうかね、どれ、」

女房が気を利かせて、箸箱をと思う間もなく、愛吉のを取って、臆面なし、海鼠は、口に入って紫の珠はつるりと皓歯を潜った。

「おお、冷こい!」

すっと立ち――台所へ出ようとする。

「何でございます。」

「二階が寒くなったの。台じゅうが欲いんです。」

「唯今、私が、」

と立って出る。お夏は、真四角に。但しひょろひょろと坐った愛吉の肩をおして、