轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

どの顔さげおめおめ都へお帰りになれようか」

「…………」

「おそらくは、慕蓉をたよって、朝廷への帰参をとりなしてもらおうというお腹なのでしょう。ところが、その慕蓉は早や青州城を捨てて、今夜あたりは、首になるか、あるいは、都へ落ちんと、野を逃げ惑ッていることでしょう。そのほうは、おあきらめなされたがよい」

「ば、ばかなッ。いい加減なことをいえ。いいかげんなことも程々に」

「いや、あなたのつれて出た精兵も、あらましは軍師呉用の八陣の計に落ちて、そっくり捕虜にされている。その旗、その城兵を巧みに使って、今夕の宵闇にまぎれ、こちらの秦明、花栄そのほかの部隊が、城中へなだれ込み、一気に青州城を内から占領する手順になっているのです。……ま、事実を待ちましょう。やがて火の手が揚がるはずですから」

宋江の言は、嘘ではなかった。

青州はその晩に陥ちた。炎々たる城頭の火柱は、郊外十里の野づらを染めて夜もすがらな城内の人声が、赤い雲間に谺している――

「炎の下から、獄中の孔賓と孔明の二名は無事に救い出しました。また奉行慕蓉の一家は、みなごろしにいたし、あとは領民の混乱ですが、目下、それを鎮撫中であります」