轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
「どうしたものか」
と、会議にかけた。
「さあ? ……」
と役人たちはみな言い合せたように、妙な懐疑的の生返事である。いうまでもなく、西門慶とは公私にわたって、昵懇な者ばかりなのだ。いや官と政商の腐れ縁といったほうがいい。知事自身にしてさえ、多少なりともその悪因縁に関りのない、きれいな身だとはいえなかった。
「知事閣下」
ひとりが、ついに結論を出してすすめた。
「まずこれは、お取上げにならんほうがいいでしょう。自体、男女の情痴が因ですからな。洗い立てすればするほど、なにかと工合の悪いことも生じてきますし」
「うん。……厄介な事件とは思うのだが」
「事件といっても、多寡が一個の饅頭売りの死。しかも愚鈍で頭の足らない男ということは、世間周知の者であるのです」
結局、知事は、武松をふたたび召し入れて、慰撫に努めた。もちろん、武松は不平である。
「――いや、確たる証拠もないと仰ッしゃいますが、この二品をご覧ください。これでも兄の死は、ただの病死でしょうか。毒殺ではないといえましょうか」
武松は、兄のお骨の一片と、西門慶が九叔へ賄賂した銀子一錠をさし出して、卓を叩いた。