轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

「はてね?」

使いに選ばれた小頭たちは、快馬をそろえて村口を離れるとすぐ、顔見合せてクスと笑いあったものである。

「どうも、ただじゃないよ。宋副統も元は女のしくじりで山寨入りしたお方だからな。このみちはまたべつさ。きっと一丈青におぼしがあるにちげえねえ。……ふ、ふ、ふ」

戦には勝ち誇ったが、祝氏一族の側にすれば、独龍岡の花、一丈青の扈三娘を敵の手にゆだねた一事は、

「ざんねんだ、千慮の一失」

と、あとの悔やみを、地だんだにしたに違いなかろう。ましてや、彼女の許嫁、祝朝奉の三男祝彪の心中はなおさらだろう。――それの腹いせには、天に誓って、宋江を生け捕る。そしてさきに捕えてある黄信、飛、秦明、また楊林、そのほか多くの捕虜とを一トまとめにして、開封東京の朝廷へつき出し、それによる恩賞と名誉とをもって、このうらみを晴らさねば――と、期して、矛、鏃を研ぎ直したにちがいなかった。

が、一方の宋江にしろ、

「これぞ」

と、案を打って、三たび起つべき策もなかった。

怏々と、昨日も今日も、彼は帳をたれて深く考えこんでいた。

ところへ、はからずも、

「山寨の軍師、呉用先生がお見えです」