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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁
頬骨が際立って高く見えた。お庄は何だか淋しい顔だと思って眺めていた。
お庄は仮りて着て寝た叔母の単衣物をきちんと畳んで蒲団の傍におくと、そッと襖を開けて、暗い座敷から茶の間の方へ出た。台所では、母親がもう働いていた。七輪に火も興りかけていたし、鉄瓶にも湯を沸かす仕掛けがしてあった。お庄も襷がけになって、長火鉢の掃除をしたり茶箪笥に雑巾をかけたりした。
そこらが一ト片着き片着いてしまうと、衆は火鉢の傍へ寄って、母親が汲んで出す朝茶に咽喉を潤した。鶴二も正雄も、もう朝飯の支度の出来た餉台の側に新聞を拡げて、叔母の起きて出るのを待っていた。
するうちに座敷の方へ日がさして、朝の気分がようやく惰けて来た。東京地図を畳んだり拡げたりして、今日見て歩くところを目算立てしていた鶴二は、気がいらいらしてきたように懐中時計を見ては、しきりに待ち遠しがっていた。母親も茶碗を手にしながら欠をしだした。お庄は二人に飯を食べさしてから、正雄に小遣いを少し持たして鶴二と一緒に出してやった。正雄は暮から学校の方も休していた。
「頭脳の悪いものは、強いて学問などさして苦しますより、いっそ商売を覚えさすか職人にでもした方が早道だそうでね。