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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁

青空文庫

若い女も酸漿を鳴らしはじめた。お庄は叔母から、叔父の上る楼まで行って突き留めなければ駄目だと言われたことを憶い出して、しばらく押し問答していた。

「それじゃ念晴しに行ってごらんなさいまし。御案内しますから。」と女は笑いながら言い出した。

「それがいいでしょうよ。花魁の部屋もちっと見ておおきなさいまし。」内儀さんも言った。

お庄は店頭へ出してくれた出花も飲まずにまた俥に乗った。

家へ帰ると、叔父はもう着いていた。奥の四畳半で、一ト捫着した後で、叔父の羽織がくしゃくしゃになって隅の方に束ねてあった。叔母は赤い目縁をして、お庄が上って行っても、口も利かなかった。その晩叔父は按摩などを取って、宵のうちから寝床へ入った。お庄らも、早く戸締りをして寝かされた。

その翌日の今朝、叔父は早めに社の方へ出て行った。朝飯の時、お庄が洲崎へ迎えに行った話が初めて出て、衆は大笑いした。

叔父が出て行くと、叔母はまたせッせと体を動かしていたが、長く続かなかった。涼しいところへ枕を移しては、寝臥っていた。

お庄は目につかぬほどの石炭の滓のついた、白い洗濯物に霧を吐きかけては、皺を熨しはじめた。