輕鬆讀懂日語經典作品
ja-reading.com
輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。
あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁
」と、お庄は磯野との関係以来、自分がさもだらしのない女のように、衆に思われているのが切なかった。誰よりも一番苦労をして来たことも考え出された。
「見かけによらない、私はこれで苦労性ですよ。」と、お庄は長い指に莨を揉んで、煙管に詰めながら言った。話そうと思って来たことを、二人の前に打ち明けることも出来なかった。
「何だか知らないけれど、皆な運が悪い。」と、母親は、この家が畳まれてからの、自分の体の行き場のないことを零した。
「湯島で来ておれと言うだけれど、たびたびのことだし、そうも行かないでね。」
衆のまごついているのを、田舎に傍観している父親のことが、また噂された。廃れ株の買占めで失敗ってから、家のばたばたになった本家の後始末に気骨を折っている父親が、このごろは皆なの思うほど気楽でもないことは、こっちへも解って来た。本家が銀行から差押えを喰って、ぴたぴた庫を封ぜられ、若い主が取り詰めたようになって気の狂い出したという消息の伝わったのは、お庄が行ってから間もないことであった。
頭脳に異状のある本家が、わざわざ町から診察に来た医師の頭を、撲り飛ばしたということを言い出して、正雄もお庄も、腹を抱えて笑った。