輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁

青空文庫

お増はその隙に、家をつめて物を拵えたり、金で除けたりすることを怠らなかった。

「あまりやかましく言っちゃ駄目ですよ。遊ぶような時でなくちゃ、お金儲けは出来やしないの。」

小林の妾などと、女同士寄って、良人の風評などしあうとき、お増はいつもそう言っていた。

「浮気されると思や、腹も立つけれど、きりきり稼がしておくんだと思えば、何でもないじゃないの。私はこのごろそう思っていますの。」

お増はそうも言った。

翌朝目のさめたころには、縁側の板戸がもう開けられてあった。欄干には、昨夜のお増の着物などがかけられて、薄い冬の日影が、大分たけていた。聞きなれた静子の唱歌の声も、階下から洩れて来た。

三十六

じきに、思いがけない縁談のことで、お今が一旦田舎へ呼び戻されることになった。

お今が、どうしても厭な田舎へ、ちょっとでも行って来なければならぬことに決まるまでに、二度も三度も、兄から手紙が来た。兄は郡役所などへ勤めて、田舎でも野原へなど出る必要もない身分であったが、かなりな製糸場などを持って、土地の物持ちの数に入っているある家の嫁に、お今をくれることに、肝を煎ってくれる人のあるのを幸い、浅井に一切を依託してあった妹を急に自分の手に取り戻そうとするのであった。