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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁

青空文庫

が旧へ復ったとか、芳村がお増をどこかに隠しておくとかいうことだけは、糺の話でも解った。お庄は磯野と自分との縁が、またどこかで繋がれていそうな気もして、もどかしいようであったが、こっちから訪ねて行く心にもなれなかった。

お庄は、叔父がいよいよ田舎へ帰るようになったら、ちょっと報してほしいとそのことを母親に頼んで帰って行ったが、途中で小石川の伝通院前の赤門の家で占いの名人のあるということを想い出して、ふとそこへ行って観てもらう気になった。占いやお神籤はこれまでにも、たびたび引いて見たことがある。磯野との縁が切れそうになった時も、わざわざ水天宮で御籤を引いた。その時の籤はそんなに悪くもなかったが、三十過ぎるまでは、心に苦労が絶えないというようなことは、一、二度売卜者にも聞かされた。着ることや食うことには大して不足もないが、処るところがまだ決まらないというようなことも言われた。

赤門ではその日がちょうど休日であった。お庄はさらに伝通院横にある、大黒の小さいお寺へ行って、そこに出張っている法師に見てもらうことにした。

派手な衣を着けて、顔のてらてらしたその法師は、じろじろお庄の顔を見い見い水晶の数珠玉などを数えていたが、示されたことはあまり望ましいことでもなかった。