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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁
そしてせっかく結んだ髪を、また釈いたりなどして、氷で冷やしていた。
「どうしたんでしょう。私の脳はもう腐ってしまうんでしょうか。何ともいえない厭な痛み方なんですがね。それに、体も何だか輪がかかったようになって……。」
まだまだ先へ行けばよいこともある、そう思い思い苦しい世帯のなかを、意地を突ッ張って来たお銀も、体の衰えとともにもう三十に間もないことが、時々考えられた。
「己もいつまで働けるもんか。そのうちには葬られる。」
時々そう言って淋しく笑っている笹村の顔を見ると、何だか情ないような気のすることもたびたびあった。
「お前も先の知れた己などの家にいて苦労してるよりか、今のうちにどうかしたらいいだろう。工面のよい商人か、請負師とでも一緒になって、姐とか何とか言われて、陽気に日を送っていた方が、どのくらい気が利いてるか知れやしない。箱屋をしたって、立派に色男の一人ぐらい養って行けるぜ。その代り、子供は己が、お前の後日の力になるように仕立てておいてやる。そしてお前の入用な時いつでも渡してやる。子供がお前の言うことを聴くか、どうか、それは己にも解らんがね。」