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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁
」
浅井が淋しく笑った。
「いいじゃないか、金がお柳さんの身につこうと着くまいと。」
小林は言い出した。
階下へおりると、お雪がとんだところへ来合わせたというような顔をして、淋しそうに火鉢の側へ膝を崩していた。その前へ来て坐るお増の顔には、胸に溢れる歓喜の情が蔽いきれなかった。
二十七
飲み出すと、いつも後を引く癖のある小林が、浅井と二、三番も碁を闘わしてから、帰って行ったのは、大分遅くであった。
「また始まったよ。」
二階に碁石の音の冴えだした時に、ちょうどお雪からその令嬢の話など聞かされていたお増は、傍に針仕事をしているお今と、顔を見合わせながら呟いていた。お雪の口からは、お今が熱る顔に袖をあてて、横へ突っ伏してしまうほど、きまりの悪いようなことが、話し出された。
「今度私にも加勢しろと、青柳がそう言うんだけれど、いくら何でもそんな罪なこと私に出来やしませんわ。つまり、私が現場へ呶鳴り込むかどうかするんでしょう。」
「へえ、そんな人の悪いことするの、まるでお芝居のようだね。」
お増は目を丸くした。
「ほんとに私も厭になってしまったのよ。」お雪ははずかしそうにうつむいた。