輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁

青空文庫

叔父の学資を、父親は少しは助けたこともあった。昔から油を絞って暮して来た母親の実家は、その時分村の大火に逢って、家も帑蔵も灰になってから、叔父は残っていた少しばかりの田地を売って、やっと学校へ通っているのであった。その代りにお庄の支度を叔父が引き受けることになっていた。叔父は時々それを言い立てては、お庄の身につく物を買おうとした。そのたびに叔母はいい顔をしなかった。

話に疲れると病人は、長い溜息を吐いて、水蒸気の立つ氷枕に、痺れたような重い頭顱を動かした。

「私も永いあいだ、世帯の苦労ばかりして来て、今死んで行っては真実につまらない。」叔母は唸るように独り語を言った。

お庄は心から憎いと思って、その顔を眺めた。

部屋に電気がついてから間もなく、叔母の母親が幸さんに連れられてやって来た。母親は五十五、六の背の高い女であった。田舎にしては洒落た風をしているのが、まずお庄の目に着いた。

「私もこんな体になってしまってね。」と叔母は母親の顔を見ると、めそめそと泣き出した。

母親の優しい小さい目にも、一時に涙が湧き立った。そして何にも言わずに、手巾で面を抑えた。