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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁
花を引いて、楽しい大晦日の一夜を賑やかに更かした。
お歳暮に来る人たちの出入りするたびに鳴っていた門の鈴の音も静まって、そのたびにお今に呼ばれて下へ降りて行ったお増は、やっと落ち着いて仲間に加わることが出来た。本宅の方での交際も、今年は残らずこっちへ移されることになったのであった。水引きのかかったお歳暮が階下の茶の間に堆く積まれてあった。
会社で浅井のそんなに顔の広いことを、お増はお今などの前にも矜らしく思った。
「へえ、またビールなの。そんなものを担ぎ込む人の気がしれないね。」
お増は宵のうちに、もう手廻しして結ってもらった丸髷の頭を据えながら、長火鉢の傍から顔を顰めていた。
「奥さん奥さん、今年はあなた有卦に入っていますよ。」
酒ずきな弁護士は、ぐでぐでに酔っても、まだにちゃにちゃする猪口を手から離さなかった。
「お柳さんの方は大丈夫、私が談をつけてあげます。その代り私が怨まれます。少し殺生だが、そのくらいのことは奥さんのために、私がきっとしますよ。」
弁護士は、太い青筋の立った手で、猪口をお増に差しつけた。
「いいえ。どうしたしまして。私はどうだっていいんです。