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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
線上閱讀徳田 秋声《日本の文学 9 徳田秋声(一)(あらじょたい)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。
N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 346,393 字 · 692 頁
」と嫂の方を向いて、「姉さん、この方が小野さんのお内儀さん……。」
「さようでございますか。」と姉が挨拶しようとすると、お国はジロジロその様子を眺めて、少し横の方へ出て、洒々した風で挨拶した。そうして菓子を出したり、茶をいれたりした。
「あなたも流産なすったんですってね。私一度お見舞いに上ろうと思いながら……何しろ手が足りないんでしょう。」
お作は嫂と顔を見合わしてうつむいた。
「暮だって、お正月だって、私一人きりですもの。それに新さんと来たら、なかなかむずかしいんですからね……。マアこれでやっと安心です。人様の家を預かる気苦労というものはなかなか大抵じゃありませんね。」
「真実にね。」とお作は赤い顔をして、気の毒そうに言った。「どうも永々済みませんでした。」
お作はしばらくすると、着物を着替えて、それから台所へ出た。お国は、取っておいた鯵に、塩を少しばかり撒って、鉄灸で焼いてくれとか、漬物は下の方から出してくれとか、火鉢の側から指図がましく声かけた。お作は勝手なれぬ、人の家にいるような心持で、ドギマギしながら、昼飯の支度にかかった。
飯時分に新吉が帰って来た。