Japanische Klassiker mit Furigana
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Lesen Sie 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 183.656 Zeichen · 363 Bildschirme
二
それと反対に、私は苦力という言葉を聞くと、王福の兄弟や、高秀庭や、丁禹良らの姿が眼に浮かんで、苦力はみな善良の人間のように思われてならない。これも勿論、正しい観察ではあるまいが――。
二
今度は少しくシナの兵士について語りたい。
シナの兵隊も苦力と共に甚だ評判の悪いものである。シナ兵は怯懦である、曰く何、曰く何、一つとしてよいことは無いように云われている。しかも彼らの無規律であり怯懦であるのは、根本の軍隊組織や制度が悪いためであって、彼らの罪ではない。
現在のシナのような、軍隊組織や制度の下にあっては、いかなる兵でも恐らく勇敢には戦い得まいと思う。個人としてのシナ兵が弱いのではなく、根本の制度が悪いのである。新たに建設された満洲国はどんな兵制を設けるか知らないが、在来の制度や組織を変革して、よく教えよく戦わしむれば、十分に国防の任務を果たし得る筈である。
それよりも更に変革しなければならないのは、軍隊に対する一般国民の観念である。由来、文を重んずるはシナの国風であるが、それが余りに偏重し過ぎていて、文を重んずると反対に武を嫌い、武を憎むように慣らされている。