Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Lesen Sie 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 183.656 Zeichen · 363 Bildschirme
三人の女
本堂の右に沿うて、折り曲がった細い坂路をだらだらと降りると、片側は竹藪に仕切られて、片側には杉の木立の間から桑畑が一面に見える。坂を降り尽くすと、広い墓地に出た。
墓地を左に折れると、石の柵をめぐらした広い土の真んなかに、小さい五輪の塔が立っている。支倉の家はその子の代に一旦亡びたので、墓の在所も久しく不分明であったが、明治二十七年に至って再び発見された。草深い土の中から掘り起したもので、五輪の塔とは云うけれども、地・水・火の三輪をとどむるだけで、風・空の二輪は見当らなかったと云う。今ここに立っているのは其の三個の古い石である。
この墓は発見されてから約二十年になる。その間にはいろいろの人が来て、清い水も供えたであろう、美しい花も捧げたであろう。わたしの手にはなんにも携えていなかった。あいにく四辺に何の花もなかったので、わたしは名も知れない雑草のひと束を引き抜いて来て、謹んで墓の前に供えた。
秋風は桑の裏葉を白くひるがえして、畑は一面の虫の声に占領されていた。
三人の女
仙台や塩竈や松島で、いろいろの女の話を聞いた。その中で三人の女の話を書いてみる。