Japanische Klassiker mit Furigana
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きどうむかしがたり
綺堂むかし語り
岡本 綺堂
Lesen Sie 綺堂むかし語り (きどうむかしがたり) von 岡本 綺堂 (おかもときどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 183.656 Zeichen · 363 Bildschirme
生徒に加える刑罰は、叱ったり殴ったりするばかりでなかった。授業中に騒いだり悪戯をしたりする者は、席から引き出して教壇のうしろに立たされた。さすがに線香を持たせたり水を持たせたりはしなかったが、寺子屋の芝居に見る涎くりを其の儘の姿であった。更に手重いのになると、教授用の大きい算露盤を背負わせて、教師が附き添って各級の教場を一巡し、この子はかくかくの不都合を働いたものであると触れてあるくのである。所詮はむかしの引廻しの格で、他に対する一種の見せしめであろうが、ずいぶん思い切って残酷な刑罰を加えたものである。
もっとも、今とむかしとを比べると、今日の児童は皆おとなしい。私たちの眼から観ると、おとなしいのを通り越して弱々しいと思われるようなのが多い。それに反して、むかしの児童はみな頑強で乱暴である。また、その中でも所謂いたずらッ児というものになると、どうにもこうにも手に負えないのがある。父兄が叱ろうが、教師が説諭しようが、なんの利き目もないという持て余し者がずいぶん見いだされた。
学校でも始末に困って退学を命じると、父兄が泣いてあやまって来るから、再び通学を許すことにする。