일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

どうひょう

道標

宮本 百合子

宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면

아오조라 문고

「よってもいいわね」

佐々のうちのものがパリを立つとき、ペレールの家へ来あわせた蜂谷良作と野沢義二が、荷づくりの手つだいをして北停車場まで送ってくれた。それから伸子は野沢に会っていなかったし、手紙も書いていなかった。

夜のパリの裏通りをいくつか折れて、空倉庫かと思われる薄暗いがらんとした入口から、伸子は一つの建物に案内された。

狭くて賑やかな裏通りの錯綜した光の中を来た伸子の眼には、ぼんやり何か大きく積みあげられている物の形しか見えない埃っぽいコンクリートの床から、じかに幅のひろい鉄製の階段が通じていた。がらんとした入口がほとんど暗かったように、その鉄製の幅ひろい階段も、やっと足もとの見当がつく暗さだった。だまって蜂谷良作に肱を支えられながら、そこをのぼり、伸子は、上へ出たらそこは明るいのだろうと思った。ホテルらしい帳場のようなところもあるのだろうと思った。

ところが、二階のおどり場には電燈こそついているけれども、燭光の弱い光にぼんやり照し出されて、無味乾燥に何ひとつなく、そこに面していくつかの戸が無愛想にしまっている。

めずらしいのと、多少気味がわるいのとで足音をしのばせるようにしている伸子の先に立って、蜂谷が一つのドアをノックした。