일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

どうひょう

道標

宮本 百合子

宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면

아오조라 문고

底が小さくて、胴のふくらんだ空色エナメルのヤカンは、湯のわきがおそいので下宿の主婦からはよろこばれない品だった。朝と夜、伸子はその空色ヤカンをさげて、台所へお茶のための湯をとりに行った。そのとききっと通らなければならない廊下の一番はずれの小部屋が、従業員たちの休憩所だった。その室の一隅から、廊下をゆっくり通ってゆく伸子の空色ヤカンに赤いかげがうつるかと思うほど、賑やかに飾られた「赤い隅」がつくられた。そして、その室の上に「ホテル・パッサージ細胞」と書いた紙がはり出された。

これらのことは、伸子たちの室をうけもっている掃除婦カーチャの生活にも新しい局面をひらいた。たっぷりした美しい声と、ふくよかな胸をもつ若い母親であるカーチャは、伸子たちの室の床を、柄の長い油雑巾でこすりながら、云った。

「この節は、すっかり暮しが新しくなりましてね、わたしたちの隅でも政治教育がはじまりましたよ」

「それは結構だわ、カーチャ。――あなたにはこと更結構よ。わたしの夫は外交官です、だけれども、わたしは彼の仕事について知りません。そんな風だったら不幸だもの」

カーチャの夫は――彼女の言葉によれば――外交官になるために勉強しているのだそうだった。