후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
どういうわけで、ニューラの干したものばかり、盗まれたのだろう。濡れた洗濯ものからはあのときまだ床にしかれた砂の上へ水がたれていたのに。ニューラの荷物と云えば、台所の壁についている折り畳み寝台の下に置かれている白樺の箱の一つだった。
「――こんなことがあるから、つまらないおせっかいなんかしないがいいのさ」
不機嫌に素子が云った。迷惑をうけるばかりでなく、そんな風ならゆうべだってどこに危険がかくされていたのかもしれないのに。そういう意味から素子は不機嫌になって伸子の軽率をとがめた。
「なにか特別なものがあったの?」
「いいえ。シーツが二枚に女の下着やタオルよ。――変ねえ、よそのだってあんなに干してあったのに……」
災難がルイバコフ一軒のことだとは伸子に信じられなかった。
「ニューラは知らなくっても、きっとよそでもやられているんでしょう、いやねえ」
素子は大学へ出かける仕度をしながら、こういうときの彼女の云いかたで、
「わたしは知らないよ」
わざとちょいと顎をつき出すような表情で云った。
「まあ犬にでも何でも嗅がせることさ」
そして、出て行った。
伸子は、一人になってテーブルの上を片づけ、自分の場所におちついた。