후리가나로 읽는 일본 고전
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どうひょう
道標
宮本 百合子
宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면
そして、ソヴェトの生活について、いつも必ず一定の距離をおき、それに感動しないということを外交官というものの特質のようにしている人々の雰囲気にふれてゆく。伸子には、そこにわりきれない心持がわくのだった。伸子自身、大使館で夜をふかすことがあったのだし、こんど急な病気で半分意識が朦朧としたとき、フロムゴリド博士をよび、自動車をまわして入院させてくれたのは、大使館の河井夫妻の親切であった。そういう個人的なつき合いが深まりそうになるごとに、伸子の心の隅にはソヴェトにおける日本の外交官というものの伸子にとっても信頼しきれない性質が思い浮んだ。そして伸子は神経質になるのだった。けれども素子には、真実な感情を表明しないことがその根本態度であるような大使館の雰囲気はそれとして、つき合ってゆけるらしかった。素子には、同時にたちのちがう二様の世界へ触れてゆくことが可能であるらしかった。駒沢で暮していたころ、素子は伸子よりずっと先に唯物史観の本をよみながら、同じときに京都へかえれば祇園のおつまはんとの全く伝統的な花街のつき合いをしていたように。伸子にはそういう風な気持の融通がなかった。