일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

どうひょう

道標

宮本 百合子

宮本 百合子의 道標(どうひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 846,457자 · 1672화면

아오조라 문고

「わたしも手術はきらいです」

天気のいい午前十一時ごろで、大気はつめたくひきしまっているけれど、三月の日光は晴れやかにその爽やかな大気を射とおし、伸子が運搬車で押されて行くふみつけ道のあたりのしずけさのうちには、樹の枝々からとけた雪が、地面にまだ厚く残っている雪の上へしたたり落ちるかすかなざわめきがあった。伸子はまる二ヵ月ぶりで外気にふれたのだった。手術をしないでいいときまって、しんから安心した伸子の体にも心にもよろこびがあふれた。長い冬ごもりからとかれた動物が春の第一日の外出で、自分の巣をもの珍しげに勿体ぶって外から眺めるような感情で、伸子は菩提樹並木の彼方の平屋建木造の内科病室を眺めやった。

その午後、病室にあらわれた素子を見るなり伸子は、

「万歳よ!」

握りあわせた両手をすとんとベッドのかけものの上へうちおろしながら告げた。

「悪魔退散よ! 手術しないでいいときまったことよ」

そして、上機嫌のおしゃべりで、伸子はけさ外科へ診察のため運搬車にのせられて出かけて行ったことや、久しぶりの外気がどんなに爽やかで気持よかったかということや、雪どけの道で、どんなに多くの悪魔の黒い穴を見つけたかという話をした。