轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さぶ

さぶ

山本 周五郎

「週刊朝日」 1963(昭和38)年1月4日号~7月5日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 210,521 字 · 415 页

青空文庫

けれども、いま考えてみるとそれは独り合点であり、心から清七のためを思ったやりかたではなかった。

――おれにはこの撞木杖を突く権利なんかないんだ。

栄二は片手で杖を撫でながら、星のいちめんにきらめいている空を見あげた。

「伊助はその話を、まわりの者といいお笑いぐさにしていた」と万吉は語っていた、「――きっと五十日とは続かないだろうって、こぶの稼ぎ溜めた金がなくなるまえに、女は幾人もの男をつくるだろってな」

「おめえいま博奕場と云ったが、博奕場とはどこのことだ」

「おらあいまこぶの話をしてるんだぜ」

「云ってみろ、博奕場とはどこのことだ」

「あにいが自分にきいてみろよ」と万吉はつよ気にやり返した、「あにいは辛抱づよくそっぽを向いてる、やつらのほうへは眼も向けねえが、やつらのほうじゃあ一人ひとりが、しょっちゅうあにいに眼を光らしてる、あにいがちょっと身動きをしても、幾人かの眼がさっと集まるんだ、やつらはあにいの気持をみぬいてるぜ」

「なにを云いだすんだ、ばかばかしい」栄二は顔をそむけた、「おめえ頭がどうかしてやしねえか」

「そんならそうとしておこう、だがな、あにい、どんなうまい手を使ったって、一人じゃあとうてえむりだぜ」