轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

ここには、数十人の屈強な壮丁や食客もたくさんにいる。だから馬糧廠の火災と同時に、古廟の前の兇変も、たちどころに柴進の耳へ聞えてきたし、柴進もそれを知るやいな、

「さては、林師範へ何か危害がかかったところを、逆に師範のため、都の刺客も管営も差撥も刺し殺されたにちがいない。日ごろから悪評しきりな管営や差撥だった。命を落したのもいわば天罰……。ただ、林師範こそお気のどくな身の上だ。あの人を見殺しにしてはならぬ」

と、たちどころに手分けを命じて、その結果、瞬時に、邸内へ助け入れたものだった。

――その柴進は今、すっかり体も恢復した林冲を見て、いとも満足そうに、また、名残り惜しげにこう告げていた。

「できることなら、長くわが家にいていただきたいが、いまはそうもなりません。といって、あれ以来牢城役所では四道の街道口に関所を結び、蟻も通さぬ検問のきびしさとか。しかしまあ私にまかせて、ひとまず山東のほうへ落ちのびてください。計略はこの柴進の胸にありますから」

「まこと親身もおよばぬお情け、生涯忘れはいたしません。すでになかったはずの後半生、いかようとも、おさしずに任せまする」