轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

このおたんちんめ」

李逵は杯の酒を、板前の顔へぶッかけると、もう突っ立ちあがって、

「おれが行って二、三尾もらって来ら!」

と、出て行ってしまった。戴宗がうしろから、こらっ李逵李逵っ、と呼び返したが振向きもする彼ではなかった。

「いやどうも、困った奴です。せっかくの酒も、あんながさつ者と同座では、美味くも何ともないでしょう」

戴宗は詫びぬくが、しかし宋江は、ただ笑っていた。

「いや、天性無飾というものだ。赤裸、あのまんまな人ですよ。私は好きだな」

こちらはその黒旋風、はやくも江の岸の、水揚げ場へ来ていた。

楊柳の蔭には、小博奕に群れているのやら、寝ている者、欠伸している者、さまざまだった。漁船の舟かずは百隻をこえようか、それがみんな岸に繋いである。

揚子江は赤く大きな一輪の太陽が、西へ沈みかけていた。

「こう、漁師たち。鱸でも鯉でもいいや、見事な魚を、二、三尾選ってよこしねえ」

「やいやい、なんだてめえは!」と、たちまち漁師のすべてから、買出し人、ぼてふりの小商人まで寄りたかッて来て。

「ふざけるな、このもぐりめ。問屋の親方さんが来ねえうちは、小魚一尾、揚げるこたあ出来ねえんだよ」