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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
05 一九三八年(昭和十三年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 229,387 字 · 453 页
7日 六時四十分ごろ 七・一 九時半 七・〇
(お葬式のあった日)
8日 六時半 七・一 九時四十分 六・六
9日 七時五分前 七・一 九時二十分 六・八
10日 七時 六・八 十時 六・七
――○――
これだけの余白は勿体ないこと!
『キュリー夫人伝』は、私はまだ読みません。しかしいろいろの条件はあっても(エーヴの美学について)やはり本気で働き、本気で愛し合った二人の卓抜な人間の生活からほとばしる本来の輝きはありましょう。今ちゃんとよむものがあるから、私はそっちの腰かけでよむもの(袋の中。今は『猶太人ジュス』)それから一寸の時間茶の間でよむもの(きのうまでは『近世小説史』)それから机の上の本として、余りあれもこれもと一度におきません。およみになったらこちらへ下さい。そのあとをよみます。おひささんの声アリ、御飯が出来マシタ。今日はさわら(魚よ)とホーレン草をたべます。
十一月十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
十一月十四日 第七十一信
きょうは何という特別な味いの日でしょう。