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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

05 一九三八年(昭和十三年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 229,387 字 · 453 页

青空文庫

まさ子さんがかえりによってくれました。仰云る通り気をせかずにすっかり直してからゆきます、月曜日はどうだろう、今のところ自信がないけれども。

届けがすんだそうでようございました。徳さんが一人心当りを知らせてくれることになって居ます。出来たらダブルより別の方がよいから、風邪を直してそちらをしらべて見ましょう。

栄さんがお手紙見せてくれました。そういう「大志」は婦人そのものにも日常的には歓迎されないらしい云々とあったので、おや、何だか私がそう思わせたようでわるい、と笑いました。『キュリー夫人伝』についてふれられていたから、あちらにも廻すつもりです。

達治さんは無事。お兄さんからの本もうれしいと手紙が来ました、安心したこと。久しくあちこち動いていた様子です。お母さんからおたよりで、元いた運転手でずっとトラックをやって行くつもりとのお話です。では又。風邪の御用心呉々願います。

十二月十一日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕

十二月十一日  第七十八信

『革新』という本位田先生主宰の雑誌から原稿を書くようにと云って来ているので、それへ断りの手紙を書きに一寸起きています。