轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひきょうのにちりんき
秘境の日輪旗
蘭 郁二郎
「秘境の日輪旗」少年文庫、新正堂、1942(昭和17)年9月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 84,829 字 · 169 页
三人の捕虜
「心配せんでもいい……それより、どうだ。君たちが眠っている間に、これをけずり上げてしまったよ!」
それは木肌の生々しい一本の櫂だった。
三人の捕虜
ジャングルの河べりに、日中の暑さを思わせるような朝の陽が、さんらんと射して来た。と、ジャングルの一方が、急にさわがしくなり、鋭いののしるような声にまじって、大勢のひとびとのがやがや話しあう声が近づいて来た。
英夫も祥子も、謙一から渡されたピストルを握って、じっと待ちうけた。
「合図をするまで、発砲しちゃあいかんぞ」
かなりながい間のような気がした。
ばさ、と目の前の茂みが口をあけたかと思うと、たくましい裸の男が、槍を片手に、とび出して来た。
一人、二人、三人、五人、十人……
だが、手出しをするような様子もなく、あとから来る者を待ちうけながら、突立っていた。
「あっ! クラパが帰って来ましたよ、クラパ!」
クラパは小走りに駈け寄って来ると、
「わからずやどもを連れて来ましたよ、私が思ったように、これにはわけがあったんです、わけというのは、あすこにいるやつらです!」
突き刺すように、右手で指さしたのを見ると、白い洋服の上から、蔦のような蔓でぐるぐるに縛りあげられた三人の白人が、あらあらしく皆の前に引き出されて立っていた。