轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
配下の目明し何百人を、夜昼なく、蜘蛛手に分けて、犯人のホシを嗅ぎ歩かせているんですぜ。そのうえ刑事頭の自分がただ眼いろを変えて、ほッつき歩いても始まりますまい。こう腕ぐみに顔を埋めて、苦心しているのが、おわかりないのか」
「だまれ。それくらいな経験は、わが輩も舐めておる。進士の試験を通って、一郡の奉行となるまでには、あらゆる難に当り、なまやさしいことではなかった。どうでも、十日以内に、犯人全部を挙げてみせろ」
「そいつあご無理だ。神わざじゃアあるめえし」
「いや是が非でも、蔡大臣のご厳命だ。お目付も来ておられる。もし、そのほうが十日以内に、犯人を検挙しえぬなら、わしの奉行職も馘だが、きさまもただは措かんぞ。まず遠島だ」
「べら棒な。いくら大臣のお目付が督励にきたからって」
「そう申すのは、なおまだ、必死の捜査が足らん証拠だ。よしっ、この上命が、ただならんものであることを、その肉体に刻んで、寝る間も、忘れることのないようにしてつかわす。書記! 刺青職人をこれへ呼べい」
奉行もいささか逆上気味だ。――左右に命じて、やにわに、何濤の両腕を捉えさせ、その額に“○州へ流罪”と、一字空けの流人彫を刺れさせたのだ。