轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
しん・すいこでん
新・水滸伝
吉川 英治
「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页
なかんずく、角力の上手で、本場所の泰山でさえ、三年間も勝ちつづけたという剛の者とあって、さあ、孟州大街でも、俄然、羽ブリはきかせるし、手もつけられない。
「……残念ですが」
施恩はここまで語ってくると、まだ繃帯のとれないでいる額を抑えた。
「その蒋門神の奴に、私の縄張も店もすっかり奪られてしまったのです。元よりただは渡しません。こっちも対抗しましたが、奴に立ち対われては当る者なく、私もまたこの通り、みじめな傷手を受けてしまい、どうにも無念ですが、正直いって歯が立ちませぬ。そのうえ彼奴には、張軍団長という睨みが背後にきいているしで……」
「いや分りました。おたのみの主旨は。――だけどまた、なんだって、張とかいう軍人野郎が、そんな野放図もねえ暴れン坊の贔屓をしているんでしょうな」
「それはもとより金の欲です。なにしろ月々二、三百両の銀子が上がる店ですから」
「そうか。まず、あらまし心得ました。ご安心なせえといっておきましょう。由来、この武松の性分として、軍権をカサにきる似非軍人、なんでも腕ずく力ずくで非道を押ッ通そうとする手輩、そんな奴を見ると、ぐっと虫が癇をおこしてきて堪らなくなる」