轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しん・すいこでん

新・水滸伝

吉川 英治

「日本」講談社、1958(昭和33)年1月号~1961(昭和36)年12月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 684,899 字 · 1374 页

青空文庫

泡茶でも一杯くれ」

「はい、はい。……お客さまは、旅の衆でいらっしゃいますか」

「そうだ。おやじは知らんか。もと開封東京のお方で、王進師範と仰っしゃる人を尋ねてきたのだが」

「さあ、ここの経略府にも、王氏と名のるお方は幾人もおいでなのでなあ。どの王さんやら、それだけでは、どうも」

すると外から大股に、ぬっと入ってきた壮漢がある。かたぶとりな肉塊を濃緑の緞子の戦袍でくるみ、頭には黒紗の卍頭巾、それには金色の徽章がピカと光っている。

さらに眼の光もただならず、丸ッこい赫ら顔を、もじゃもじゃした髯が取り巻いている。また腰なるは、太原風の帯ヒモとそして金環の飾りある剣。――問うまでもなくこれは軍装である。しかも身長仰ぐばかりであり、腰まわりも普通人の倍にちかい。

「おおこれは、提轄(憲兵)さまで。……ちょうどよい折へ。そこなお客さま。お尋ねのお人とやらのことは、こちらのお方へ訊いてごらんなされませ」

史進は、床几を立って、ていねいに、

「ぶしつけですが、ものをお訊ねいたしますが」

「なんだ。なにかわが輩に用か」

「いえ。私は華州華陰県の者で、史進と申しますが、もしや当地に、もと東京におられた禁軍の師範王進というお方がおいでではございますまいか。