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にっき

日記

宮本 百合子

27 一九四四年(昭和十九年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,807 字 · 126 页

青空文庫

一月二十日

一月二十一日

花嫁よし江にふさわしい。十八ごろこの机で「十八史略」習ったし、客間で夏よく本をよむにつかったし、はなれで祖母の夜伽しつつこれをつかった。再び自分の所用となるのはうれしい。

近藤さんの話、川越の奥の物置洋館の二階というの、自分かりようと思う。寿かりなければ。K、全く我関せず、という顔している。よく出来たもの也。

一月二十日(木曜)晴

きょうは思いがけず所沢へ出かけた、目白の先生一家、そしてあるところにあるものとびっくりした、一面佗しい。顔、情実。それが佗しい。

街道に若い松の丸木が薪としてどっさりつんである。東京の町の貧弱な割木とは全くちがう。そして、いかにも昔の宿の商人宿のまま、うま、荷馬車おき場のついた旅人宿なんかがのこっている。

二人、明日開成山に行くといっていたら市次郎の娘が死んだ電報、どうしよう、こうしよう、やっている。二階へ上って来る。

〔欄外に〕

こんな珍しい外出していた間に新京からB子さん電話があった由。「まあ! さぞがっかりしただろう」「はあ、がっかりしたようなお声でした」

一月二十一日(金曜)

国、咲、山崎、開成山行、のじ「わたくし長い汽車には弱くて」