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にっき
日記
宮本 百合子
27 一九四四年(昭和十九年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,807 字 · 126 页
十一月二十五日
杉並、北多摩、荏原、品川等の被害が、漠然と語られている。
十一月二十五日(土曜)
最終陳述第二回。本日は事実に関して他の関係人の供述証拠等の検討の部分、並、法の適用について。本日は角度をかえて、他の人々の記録――富士谷その他、宮検挙後の清党問題関係の記述を検討し、それらの事件が全く宮の関知せざることである。赤旗号外の使嗾的意味のないこと及そこで暴行をすすめたりしていないことを精密に引用して陳述した。法の適用について、控訴審の決定が不法カン禁致死その他となっていることについて、かん禁は二重の承諾行為であったこと、(大泉、小畑)致死の原因と見なされているショック死が体質の検討を全く欠いている検診書に立ってされているということは、時間的継続した事柄を説明しても法の拠点となる相当因果関係を示していない。又大泉も拳銃をもっていたにかかわらず、スパイであった為に何等その点はふれられていない。死体遺棄についても遺棄する決定というようなものはなかった。それらの点について詳細に熱心にのべた。裁判長、要領よくのべたらどうだ、重複したところは省いて、と再三云う。あらゆる角度から、という風な思考力の練磨不足で、前の陳述とダブッたという現象だけを感じるらしい。