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にっき

日記

宮本 百合子

27 一九四四年(昭和十九年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,807 字 · 126 页

青空文庫

十一月十七日

十一月十八日

十一月二十日

十一月二十一日

寿風邪がこじれて、中耳炎風になり、おどろいて耳を湿布する。

十一月二十日(月曜)

寿帰ると云って出たのに、夜電話かけて来る。切符買えなかった、と。雨は降っているし、かげ丘へ泊らせられず、又来て泊る。

S長くいると、自分やっぱり苦しい。Sの心もちがあっさりしていないから。いつも怨がこもっている、居心地よいならよいで。帰らなければならないとなれバそのことで。

自分の家を私がもっていないためにSのケチな面がつよく感じられて、何か絡んでいて苦痛だ。

これから永逗留はさせない方が双方のためだ。

十一月二十一日(火曜)

宮、最終陳述第一回、事実、法律の適用、求刑につき。事実については、論告の趣旨に鑑み、木島、逸見の陳述の総括的意義、及び他の関係人の供述、証拠等の総括的意義と論告中援用された他被告の一審論告の拠点とされた事項についての検討、本法廷において新たに明かにされた諸事実について。本日は「事実」の第一の部で終った。木島逸見の滅裂な陳述においてさえも宮に関する予審終結決定書の記載は無根の臆測であることが明らかとされる点を強調し、本件が極めて特殊な先入観をもって扱われていることを説いた。