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にっき
日記
宮本 百合子
27 一九四四年(昭和十九年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 62,807 字 · 126 页
四月十六日
四月十七日
自分もう二ヵ月ばかりの辛棒と思う心がしきりだ、そしたら東京の生活も万事が一変するかもしれない。そのとき又新しい生活の局面がひらけるだろうと。
成城のうらの坂の道、桃、桜、連翹、きれいでいい心持だった。
四月十六日(日曜)
咲が火曜日にかえってからきょう迄公休だったので疲れ大分なおり、きょうは二人遊びの一日とする、しずかで、外出しなくてよくてたのしい。手紙ゆっくりかく。日記も整理する。
自分が台所をしている以上、配給日記をつけよう。それは今日の文学でもある。
いい天気だったのにさむくなって風邪気味だ、こんや早く床に入る、たのしみ。
何かしては手紙かき、手紙かいては何かして、二人あそび、久々ぶり。
〔欄外に〕
魚配給、タラ三人前、三切 .30、米、一袋五月十五日までとのこと、「よっぽど気をつけて上るんですナ、雑炊食堂へでもいらっしゃるんですな」南瓜の種五粒
四月十七日(月曜)
午後から矢田津世子の三十五日にゆく。久しぶりで長襦袢からチャンとしていい心持だった。花やで珍しくバラ、百合などあり、デンドロも一輪あった。6.50
大谷藤子、山川朱実。桜の花が写真の左右にパーと飾られていて、それが写真とよく似合っている、七十四とかのお母さん、秋田弁、小林のおっかさんを思い出す、年の頃も。